
消防士といえば憧れの職業ですよね。通信制高校へ入学を検討している人の中でも、消防士になりたいと思っている人もいます。
消防士になる上で、出身校が定時制や通信制高校だから不利になるということはありません。通信制高校を卒業すれば、全日制の高校と変わらない卒業資格を取得することができるので、消防士になるための消防官採用試験を受けることができます
ただ、消防士は警察官以上の人気職業で、試験倍率が10倍〜20倍と大変難関な職業となっています。
消防士試験対策として、筆記の一次試験だけではなく、身体能力チェックや面接などの二次試験対策も重要になっており、1年以上前から事前にしっかりとした対策が重要です。
それでは、具体的に通信制高校を卒業してから消防士になるまでの道を見て行きましょう!
消防士は地方公務員!複数の市で採用試験が受けられる
「消防」は市町村の責任で整備するように、法令で定められています。そのため、消防士の採用は、市町村単位で行われています。
警察官の場合は採用単位が都道府県ごとですので、ここが警察官と消防士の採用の点で大きく違ところです。
埼玉県の例で言うと、さいたま市、熊谷市、川口市、浦和市などの単位で募集されることになります。
市町村で採用されるのですから、基本的に転勤はありません。さいたま市に採用されたら、定年になるまでさいたま市内の消防署に勤務します。
そういえば、「め組の大吾」という消防士を扱った漫画の舞台となったのは、千国市という架空の市でした。主人公は、千国市の消防局に勤務する消防士さんだったわけですね。
採用は市町村で行われるため、消防士採用試験は、複数の市町村を併願することが基本です。
ただし、東京都の消防に関しては、東京消防庁が一部の地域を除いて東京全域の防災を一括して受け持っていますので、採用も東京都全体で行われますので注意して下さいね。
通信制高校から消防士になるための流れ
通信制高校から消防士になるには、まず通信制高校を無事に卒業することから始まります。
そして消防官採用試験を受験し、筆記試験と体力測定、面接に合格すると次は消防学校に入学します。消防学校で約半年間、消防士になるための訓練を受け、晴れて消防署に配属されます。
消防士になるための資格
年齢要件
消防士はハードな仕事なため、年齢や身体能力に一定の制限があります。
- Ⅰ類(大卒程度):22歳以上30歳未満の者(あるいは21歳以下の大学卒業者及び卒業見込みの者)
- Ⅱ類(短大卒程度):20歳以上30歳未満の者。
- Ⅲ類(高卒程度):18歳以上22歳未満の者。
通信制高校の卒業生は、年齢要件さえクリアすればⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類とも試験を受験することができます。
ただし、類が上がれば学力試験が難しくなり受験可能年齢も高くなりますので、短大や大学に進学しない限り、ほとんどの通信制高校の卒業生はⅢ類を受験することになります。
その他身体基準(男性の場合)
- 身長 概ね160cm以上
- 体重 概ね50kg以上
- 握力 概ね40kg以上
- 胸囲 身長の概ね1/2以上
- 聴力 正常であること
- 肺活量 概ね3,000cc以上
- 視力 概ね裸眼視力0.3以上で色覚正常
- 日本国籍を有する等のその他
一次試験は筆記試験!
消防官採用試験は消防士になるために必ず合格しなければいけない試験です。一次に筆記試験があり、内容は各自治体で異なりますが、傾向としては文章理解・数的処理などの知能問題が多いことがあげられます。
消防士は危険な中で活動することがありますから、その時最も最善な案を導き出せるか、という冷静な計算力、判断力を求められるのでこのような問題が出題されるようです。
その他にもちろん、高校で学習する一般的な教養問題も出題されます。ほとんどの自治体では、マークシート式の選択問題になっています。
一次試験は他の受験生と差がつきやすい試験です。事前に対策をしっかりしないと突破するのはかなり難しいと言えます。
二次試験は体力試験と面接!
二次試験は体力試験と面接です。二次試験は一次試験の筆記を合格した人でないと受けることができません。
内容については各自治体で異なるものの、腕立て伏せ、上体起こし、反復横とび、体前屈は消防士に必要な要素として行われるようです。
また走力や持久力も重要視されており、1キロのマラソンやシャトルランなども試験内容に組み込まれています。
二次試験は本格的で体力に自信がない自分は無理そうだな・・・と諦めないでください。
どちらかというと一次試験のほうが重要視されており、二次試験はそれなりの体力があれば大丈夫です。
体力はこれからの訓練で身につければいいので、訓練に耐えられるか、平均程度の持久力はあるかなど、一般的な体力があれば問題ありません。
むしろ二次試験で大切なのは、面接です。なぜ消防士になりたいかの強い動機と、周りとの協調性やコミュニケーション能力が 問われてきます。
たまに、親が消防士になれと言われたから、あまりなりたくないけど試験を受けたというような人がいます。そんな人は試験管にはすぐに見破られてしまうので、ここで落とされます。
消防士は時に命をかけることもある仕事ですから、知力や体力より、一番は本人のやる気です。ですので、本当に自分の意志で消防官になりたい人は、その意思を伝えれば大丈夫です。
消防士採用試験合格後、消防学校へ
試験に合格すると、次は消防学校に入学し、消防士になるための訓練を受けます。
9時〜17時ごろまで消防の法律を学んだり、火災時の危機回避方法、人工呼吸、延焼の原理などを学びます。
最初は大変ですが、徐々に体力もついていくので次第に慣れていきます。
消防学校は訓練が大変ですが、お給料が出ますよ。
おわりに
通信制高校を卒業して消防士になることはもちろん可能です。
しかし、消防士試験は平均倍率が15倍とかなりの難関試験ですので、しっかり対策をする必要があります。
規則正しい生活と日頃の勉強が大切になってきますので、勉強をサポートしてくれる通信制高校・サポート校に通うことは必須と言えます。
しっかり対策をして見事、消防士になって下さいね。
卒業生がおすすめする、失敗しない通信制高校の選び方
ここからは通信制高校の選び方について解説しますね。
通信制高校は、あなたの学歴やお住まいの地域により通える学校が異なってきます。せっかく志望校が見つかっても、自分の自宅から通学できない学校だったら、学校選びは1からやり直しです。
そのため私はまず、通信制高校の一括資料請求サイトであなたが通える範囲の通信制高校の資料を請求をして、届いた各学校の資料を比較して自分の希望にあった学校を見つけることをおすすめします。
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保護者の方ももちろん資料請求可能ですが、生徒さんご本人も資料請求可能です。自分が通う学校ですので、生徒さん本人が自分で自発的に資料請求を行う人も多くいます。
各学校の生徒受入数には上限がある場合もありますので、せっかく良い学校が見つかっても募集が終わっていることも。。。後悔しないように早めの行動が大切です。
